こんにちは!ドタバタ母さんです。
今日は、訪問看護の事務作業をAIに手伝ってもらっている話です。
先に、いちばん大きかった変化を書きます。
事務さんが半日くらいかけて作っていた月間の訪問スケジュールが、数分で終わるようになりました。
先に言っておきます。私は詳しくありません
こういう話をすると、「ITに詳しい人なんですね」と思われるかもしれません。
違います。
私がExcelでできるのは、足し算と平均を出すことくらいです。
関数もほとんど分かりません。プログラミングは、もちろんやったことがありません。パソコンに強いという自覚も、まったくありません。
それでも、ここまで来られました。
むしろ、詳しくない人のほうが向いているかもしれないと、今は思っています。理由は後で書きます。
始まりは、自分のためではありませんでした
きっかけは、事務さんでした。
毎月、月間の訪問スケジュールを作るのが、事務さんにとって大きな負担になっていたんです。
毎月必ず来る仕事。時間もかかる。毎月ストレスを感じているのが、見ていて分かりました。
訪問看護のスケジュールは、利用者さんごとの曜日や回数、スタッフの勤務、変更への対応が絡み合います。手で組んでいくと、どうしても時間がかかります。
これ、なんとかならないかな。
そう思ったのが、始まりでした。
上司に相談してから始めました
ここは大事なところなので、先に書いておきます。
上司の了解を得てから進めました。
職場の仕事のやり方を変える話です。しかも、扱う情報には気をつけなければいけないものが含まれます。自分の判断だけで始めるものではありません。
「こういうことをやってみたい」と相談して、了解をもらってから動き始めました。
やったのは「困っていることを、そのまま話す」だけ
では、何をしたのか。
困っていることを、そのままAIに話しただけです。
「毎月これを作るのに半日かかっていて、大変なんです」 「こういう形のものが、こうなってほしいんです」
専門用語は使っていません。使えません。職場の困りごとを、同僚に説明するのと同じ言葉で話しました。
すると、AIのほうが「ではこういう形はどうですか」と作ってくれる。それを見て、「ここは違う」「こうしたい」と返す。その繰り返しです。
詳しくない人のほうが向いている、と思う理由
ここで、さっきの話に戻ります。
詳しくないほうが向いているかもしれない、と書きました。
詳しい人は、「こう作るべきだ」という正解を先に思い浮かべます。でも私には、その引き出しがありません。
だから、困っていることをそのまま言うしかないんです。
そして実は、それがいちばん大事な情報なんですよね。「何に困っているか」がはっきりしていれば、解き方はAIが考えてくれます。
うまく頼むために、私がやっていること
やっているうちに、なんとなく分かってきたことがあります。
完成形を頼まない。叩き台をもらう
「完璧なものを作ってください」とは頼みません。
まず叩き台を作ってもらって、それを見ながら直していくほうが、結果的に早いです。実物を見ると「ここが使いにくい」がはっきりします。
一発で作ろうとしない
最初から全部を作ろうとすると、たいてい失敗します。
小さく作って、使ってみて、足す。 私も月間スケジュールから始めて、そこから少しずつ広げていきました。
間違っていたら「ここが違う」と言えばいい
AIは間違えます。こちらの意図と違うものが出てくることも、よくあります。
そのときは、「ここが違います」と言えばいいだけです。遠慮も要りませんし、専門用語も要りません。
「この列は看護師が入力するところじゃないです」くらいの言い方で通じます。
看護師がAIを使うときに、絶対に守ること
ここが、この記事でいちばん伝えたいところです。
医療や介護の仕事でAIを使うときには、必ず守らなければいけないことがあります。
何をどこまで扱うかは、個人で判断しない
私たちが仕事で触れる情報には、絶対に外に出してはいけないものがあります。
「これくらいなら大丈夫だろう」という自己判断が、いちばん危ないです。
先に職場でルールを決めて、上司の了解を得てから
私は、どの情報をどこまで扱うかを先に決めて、上司の了解を得てから始めました。
ここは個人の裁量でやる部分ではありません。職場として決めることです。
これから始めようという方には、順番を守ってほしいと思っています。作り始める前に、まず相談する。
使うサービスが、情報をどう扱うかを確認する
AIのサービスによって、入力した内容がどう扱われるかは違います。
会社として契約しているものなのか、個人で使うものなのか。そこも含めて、職場で確認してから使うのが大前提です。
うまくいかなかったこともあります
「簡単にできました」で終わらせたくないので、正直に書きます。
作ったけれど、そのまま使われなかったものがあります。
ある管理表を、Excelのシートとして作りました。きれいにできたと思ったのですが、実際の現場に置いてみると——今までの紙の運用に、足していく形のほうが簡単だったんです。
結局、新しい仕組みに全部を移すのではなく、紙の運用を残したまま、足りない部分だけを補う形に落ち着きました。
現場で続くほうを選ぶのが正解だと思っています。どんなにきれいな仕組みでも、使われなければ意味がありません。
現場に合わせて引くことも、改善のうちでした。
今は、こんなところまで広がっています
最初は月間スケジュールだけでした。
そこから、少しずつ広がっています。
- 月間の訪問スケジュール
- 毎月の訪問実績や件数
- 週間スケジュール
今は、1〜2か所を見れば完結する仕組みを作っている最中です。
あちこちのファイルや紙を見比べないと分からない、という状態をなくしたい。同じことを何度も書かなくて済むようにしたい。そう思って進めています。
事務が減ると、訪問に時間が回せる
なぜここまでやるのか。
事務作業が減ったぶんを、訪問に回せるからです。
私は、訪問そのものが好きです。利用者さんのところへ行って、話を聞いて、体を診て、必要なことをする。その時間を確保したい。
パソコンの前で過ごす時間は、短ければ短いほどいい。そう思っています。
そして、半日かかっていた作業が数分になったぶん、事務さんも別の仕事に時間を回せます。
詳しくないからこそ、始められる
もう一度書きます。
私がExcelでできるのは、足し算と平均くらいです。
それでも、事務さんの半日が数分になりました。
必要だったのは、知識ではなく——
- 何に困っているかを、自分の言葉で説明できること
- 先に職場で相談すること
- 小さく始めて、使いながら直していくこと
この3つだけでした。
「詳しくないから無理」と思って諦めている方がいたら、そこが入口ではないとお伝えしたいです。困っていることは、もう十分に分かっているはずですから。
同じく訪問看護の現場の話として、夏の暑さ対策はこちらに書きました。→ アイスベストは入浴介助で雲泥の差。訪問看護師が1年使ってわかったこと
制度の話も書いています。→ 介護度が低いほど困ることがある。訪問看護師が県議会の仕事に興味を持った理由