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こんにちは!ドタバタ母さんです。
今日は子どもの話ではなく、仕事の話です。
私は訪問看護師として働いています。そして夏になると毎年、暑さとの戦いが始まります。
その戦いに、去年から強い味方が加わりました。アイスベストです。
今年の夏も大活躍でした。9月も半ばですが、残暑はまだまだ続く予想で、もうしばらくお世話になりそうです。
同じように暑い現場で働いている方、職場に何か暑さ対策を入れたいと考えている方の参考になればと思い、1年使ってわかったことをまとめました。
アイスベストは、入浴介助でいちばん差が出ます
先に結論を書きます。
アイスベストがいちばん効果を発揮するのは、入浴介助です。
たかが保冷剤、と期待していませんでした
正直に言うと、導入されたとき、私はまったく期待していませんでした。
保冷剤をベストに入れて着るだけ。たかが保冷剤です。 夏の暑さの中で、そんなもので何が変わるんだろう、と思っていました。
ところが。
一回着てみたら、もう夏の訪問には欠かせなくなりました。
蒸気あふれる浴室で、着る・着ないは雲泥の差
入浴介助の浴室は、夏場は本当に過酷です。
お湯を張った浴室は蒸気で満ちていて、湿度も温度も高い。そこでユニフォームを着たまま、しゃがんだり、支えたり、洗ったりと体を動かします。
着ていないと、汗が吹き出してきます。 終わるころには、ユニフォームが汗でしっとりしています。
このベストを着ていると、それが雲泥の差です。
背中と脇の下がずっと冷たいので、吹き出してくる汗が明らかに減ります。体の中にこもる熱が、少し逃げていく感覚があります。
暑さの中で集中力を保つのは、ケアの質にも関わります。自分の体を守ることは、仕事を守ることでもあると、このベストを着てから実感するようになりました。
使っているのは、アイトスのアイスベスト(保冷剤4個セット)
私の職場で使っているのは、アイトス(AITOZ)のアイスベストです。作業服やユニフォームを作っているメーカーのもので、保冷剤4個がセットになっています。
背中と脇の下を、保冷剤4つで冷やす仕組み
構造はとてもシンプルです。
メッシュのベストにポケットがついていて、そこに保冷剤を入れます。保冷剤が背中と脇の下に来るように着用します。
脇の下は、体の表面近くを太い血管が通っている場所です。そこを冷やすことで、効率よく体の熱を逃がすことができます。看護の現場で、発熱時に脇の下を冷やすのと同じ考え方ですね。
背中は面積が広く、熱がこもりやすい場所。ここも保冷剤が当たるので、着た瞬間から「あ、冷たい」とはっきり分かります。
訪問看護師が1年使ってわかったメリット4つ
実際に使ってみて、良かったと感じている点を4つ挙げます。
1. 電源がいらない。保冷剤さえあれば、いつでもどこでも
電源が不要というのは、訪問看護にとって大きなメリットです。
訪問先は、利用者さんのご自宅です。充電が必要なものや、バッテリーを持ち歩くタイプのものは、何かと気を使います。
アイスベストは、凍らせた保冷剤を入れるだけ。スイッチもなければ、充電切れの心配もありません。
保冷剤さえ冷えていれば、いつでもどこでも使える。この気軽さが、毎日使い続けられる理由だと思います。
2. 午前中の訪問を終えて戻っても、保冷剤はまだ冷たい
口コミを見ると「冷たさを感じるのは1時間半くらい」という声もあります。
私の使い方では、午前中の訪問を終えて事業所に帰ってきても、保冷剤はまだ冷たいです。
午前中の訪問のあいだ、冷たさがもつ。訪問看護の仕事の区切りで考えると、これで十分です。
3. メッシュで薄くて軽い。伸縮性もある
ベスト本体はメッシュ生地で、薄くて軽いです。そして伸縮性があります。
保冷剤を入れるとそれなりの重さにはなりますが、ベスト自体が軽く、体の動きに合わせて伸びるので、動きにくさはほとんど感じません。しゃがんだり、腕を伸ばしたりするケアの動作でも、邪魔になりません。
私はユニフォームの上から着用しています。脱ぎ着も簡単です。
4. 洗ってもすぐ乾く
夏場は汗をかくので、ベストも汚れます。
職場では、着用した人が洗剤で手洗いしています。メッシュ生地なので、洗ってもすぐに乾きます。みんなで共有して毎日使うものとしては、ありがたいポイントです。
車だけじゃない移動にも向いています
訪問看護というと、車で移動するイメージがあるかもしれません。
でも実際は、場所や天気によって、自転車や徒歩で移動することもあります。
自転車の日、徒歩の日も、吹き出す汗が減った
真夏に自転車で走ると、訪問先に着くころには汗だくです。
ご自宅にお邪魔するのに、汗だくのままというのは、正直気になります。着いてすぐにケアに入るので、汗が引くのを待つ時間もありません。
アイスベストを着ていると、移動中から体が冷やされているので、吹き出す汗が軽減されます。 到着してからの汗も、落ち着くのが早いと感じます。
車に乗れば冷房がある。でも、自転車や徒歩にはそれがない。 移動手段が車だけではない仕事の方には、特に向いていると思います。
浴室では、空調服よりアイスベスト
暑さ対策の服といえば、ファンのついた空調服を思い浮かべる方も多いと思います。建設現場などでよく見かけるものです。
屋外の作業ではとても有効ですが、入浴介助の浴室には、アイスベストのほうが向いていると私は考えています。
ファン付きの服は、周りの熱い空気を取り込むことになる
空調服は、周りの空気をファンで服の中に取り込んで、汗を蒸発させて涼しくする仕組みです。
ところが浴室は、周りの空気そのものが熱くて湿っています。その空気を取り込んでも、涼しくなりにくい。湿度が高いと汗も蒸発しにくいので、仕組みそのものが働きにくい環境です。
アイスベストは、保冷剤で直接体を冷やすので、周りの空気の状態に左右されません。
水や湯気がかかっても気にしなくていい
もうひとつは、水まわりでの使いやすさです。
入浴介助では、どうしても水や湯気がかかります。ファンやバッテリーのついた服だと、濡れることに気を使います。
アイスベストは、濡れても気にならない。ここも浴室で使うには大事なポイントです。
デメリットは、冷凍庫のスペース
いいことばかり書いてきましたが、デメリットもあります。
保冷剤を凍らせておく冷凍庫のスペースが必要なことです。
保冷剤4つぶんの場所をどう確保するか
1着につき、保冷剤は4つ使います。
これを常に凍らせておくには、それなりの冷凍庫のスペースが必要です。家庭で使うなら、食材を入れる場所との兼ね合いになりますし、職場で使うなら、冷凍庫を置けるかどうかがまず問題になります。
導入を考えるなら、まず冷凍庫の空き状況を確認するのがおすすめです。
事業所ではベスト3着を共有、保冷剤12個を回しています
では、職場ではどうしているのか。
実際の運用を書いておきます。職場に導入したいけれど、何着・保冷剤いくつあれば回るの? という方の参考になればと思います。
同時に3人使うことは少ない。冷えているものから使う
私の職場では、アイスベストは職場の備品です。
- ベストは3着。スタッフみんなで共有して使っています
- 保冷剤は12個(4個×3セット分)
同時に3人が使うことは少ないので、この数で回っています。
保冷剤は、冷凍庫で冷えているものから使うという、ゆるいルールです。
午前中に使った保冷剤は冷凍庫へ。午後の訪問にはまた使える
替えの保冷剤を持ち歩くことはしていません。
私の職場では、昼休憩に一度事業所に戻るからです。
午前中の訪問から帰ってきたら、使った保冷剤を冷凍庫に入れます。そして午後の訪問に出るときには、また冷たい状態の保冷剤が使えます。
保冷剤が12個あるので、午前中に使ったものがまだ冷えきっていなくても、ほかの冷えているものを使えばいい。セット数に余裕があることで、うまく回っています。
導入するなら、何着・保冷剤いくつで回るか
うちの職場の例から考えると、ポイントはこの3つです。
- 同時に何人が使うかで、ベストの数を決める(全員分は要らないことが多い)
- 保冷剤はセット数に余裕を持たせると、冷えるのを待たずに回せる
- 昼に事業所に戻れる働き方かどうかで、替えの保冷剤を持ち歩く必要があるかが変わる
全員に1着ずつではなく、共有で数着から始められるのは、導入のハードルが低いところだと思います。
入浴介助、訪問介護、屋外の移動が多い仕事の人に
ここまで訪問看護の視点で書いてきましたが、同じように使えそうな仕事はたくさんあります。
- 入浴介助がある仕事(訪問介護、訪問入浴、施設の介護職など)
- 自転車や徒歩での移動が多い仕事
- 電源が確保しにくい場所での仕事
- 汗だくのまま人と接するのが気になる仕事
「電源がいらない」「濡れても気にならない」「移動中も冷やせる」。この3つが当てはまる現場なら、試してみる価値はあると思います。
なお、アイスベストは暑さ対策のひとつです。これを着ていれば大丈夫、というものではありません。こまめな水分補給や休憩と組み合わせて使うことが大前提です。
よくある質問
保冷剤はどれくらい冷たさがもちますか?
私の使い方では、午前中の訪問を終えて事業所に戻ってきても、まだ冷たいです。
替えの保冷剤は持ち歩いていますか?
持ち歩いていません。 昼休憩に一度事業所に戻るので、そのときに冷凍庫で冷えている保冷剤を使っています。一日中外に出ている働き方の場合は、替えの保冷剤と保冷バッグがあると安心かもしれません。
服の上に着ますか、下に着ますか?
私はユニフォームの上から着用しています。脱ぎ着が簡単で、休憩のときにさっと外せます。
洗濯はどうしていますか?
職場では、着用した人が洗剤で手洗いしています。メッシュ生地なので、洗ってもすぐに乾きます。
全員分のベストが必要ですか?
私の職場では3着をスタッフみんなで共有しています。同時に3人が使うことは少ないので、この数で回っています。
残暑も、もうしばらくお世話になりそうです
たかが保冷剤。そう思っていた私が、今では夏の訪問に欠かせないと言い切れるくらい、このベストに助けられています。
昨今の異常気象で、夏の暑さは年々厳しくなっています。9月に入っても真夏のような日が続き、残暑はまだまだ続く予想です。
訪問看護は、利用者さんのご自宅に伺う仕事です。暑い中で自分がふらふらになっていては、いいケアはできません。自分の体を守る道具を持っておくことは、この仕事を長く続けるためにも大切だと思っています。
もうしばらく、このアイスベストのお世話になりそうです。
訪問看護師として、介護保険の制度について書いた記事もあります。→ 介護度が低いほど困ることがある。訪問看護師が県議会の仕事に興味を持った理由
介護保険を使う前の時期に、ご家族が困りやすいことについてはこちら。→ 介護保険が使えない時期がいちばん大変。訪問看護師が伝えたい4つの選択肢